火災事故があった家の不動産査定
火災による死亡事故のあった戸建ての売却査定を行いました。
当社の不動産査定の依頼は、
店舗の立地なのかマンション査定が圧倒的に多いのですが、
土地・戸建て・借地権・一棟アパートの不動産査定も行っています。
一般的な不動産査定だと
土地や戸建ての査定の場合は、道路との高低差や接道状況、
道路幅などが一番のポイントで、
高低差があり、擁壁工事などのやり直し工事があれば、査定額がマイナスになります。
今回の場合、前面道路幅は4mありますが、但し階段で車が入れません
消火活動も大変だったと思います。
道幅が狭く車が入れないという戸建てもありますが
将来建替えの際には、道路中心線から2mまで下がらないと
建築許可がおりないので(セットバックと言います)
いつかは、道路が広くなる可能性もありますが
横浜の特徴である山坂のアップダウンは、そうはいきません。
今回の査定不動産は、前面道路が4mで
車が入れば通常坪あたり60万円位はする地域でした。
土地面積が30坪だとすると総額1800万円位
前面が階段で、車が入らないので20%減の1440万円
火災事故現場の不動産査定
現地に行きましたが、その当時のままで何か月も経っているのに焦げ臭い
建物内に入り、咽せかえってしまいました。
一部屋だけ完全に焼失してました。
他の箇所は表面的には無事なようにみえますが、実は火事の恐ろしい所
火の手が床下から天井裏まで伝っているので、壁裏や天井裏はスカスカでした
煙だけでも、大変な事が分かります。
火災後の不動産を買ってくれるのは
事故物件を扱う不動産業者か、マニアな投資家くらいで
普通の不動産屋さんでは買ってくれません。
火災だけでなく死亡事故があった現場ということで
さらに評価の30%減の査定価格で1,000万円
この数字を聞いて安すぎると思う方もいらっしゃる方でしょう。
ですが、これが現実ですし更にまだあるのです。
火災後の建物が残ってました、解体しなければなりません
木造住宅の解体費は、一般的に坪当たり5万円位です
建物が25坪だとすると、125万円位
車が入れないのと、火災後の解体費は割高に・・・
倍にもなり250万円位
査定額 1,000万 ー 解体費 250万 = 750万
売りたくないけど、固定資産税は来るし・・・
建物解体しないままで買ってくれる方がいれば
売った方が良いと思いますが
売れない事情があるとか
自宅を建替したいけど、近所に迷惑を掛けたので気が引けるなどの方には
アパート建築を勧めます。
(建替えても火災事故の履歴は残りますけど・・・)
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