不動産の査定方法を知っておきましょう
不動産査定はどのように行われているのでしょうか?
査定方法と査定額の違いについて説明します。
不動産査定の種類
不動産査定の方法には、いくつかの方法がありますが代表的な査定方法を列挙します
①取引事例比較法
最も一般的な査定方法です。
査定不動産と条件が似ている物件の売出価格・成約価格を探して、売買条件・売却時期・立地条件の違いなどを比較して評価する方法です。
中古マンションなどは、取引事例比較法が主に使われます。
②原価法(積算法)
主に建物については、新築価格から築年数に応じた減価償却修正もしくは再調達価格を換算して建物価格を評価する方法です。
建物構造、仕様等により新築価格・再調達価格に違いが出てきますので建築知識が求めれます。
新築から経年途中のメンテナンス状況によっても違いが出るので内外装工事を行っている場合は資料の保管が重要です。
土地については、取引事例比較法や実勢価格(土地総合情報システム)などを元に算出します。
余談ですが、土地評価については1物5価と言われてます
Ⅰ.公示地価・・・国土交通省管轄・・1月1日評価・・3月公表
Ⅱ.基準地価・・・都道府県・・7月1日評価・・9月公表
Ⅲ.実勢価格・・・国土交通省・・その都度
Ⅳ.相続税路線価・・国税庁・・1月1日評価・・7月公表
Ⅴ.固定資産税評価額・・市町村・・3年ごとに評価替え・4月公表
③収益還元法
賃貸などの収益不動産の評価を出す時に用います。
将来もしくは現在の賃料収益を年間収益として利回りで求める計算式ですが、期待利回りによって評価が変わります。
また、不動産会社が表記している表面利回りには、固都税やマンション管理費などのランニングコストを含んでいないことが多いので、注意が必要です。
1棟アパートなどは、収益還元法と原価法(積算法)の両方を求めてから比較するケースが多いです。
不動産会社によって査定価格に違いが出る理由
売買を扱っている不動産会社であれば査定書作成のフォーマットを持っています
フォーマットを会社独自で作成している会社もあれば、民間で販売している簡単な査定書作成フォーマットを使用している会社もあります。
ほとんどの不動産会社は、宅地建物取引業団体に所属しています
業界4団体
●全国宅地建物取引業協会連合会・・中小不動産会社
●全日本不動産協会・・中小不動産会社
●不動産流通経営協会・・大手不動産会社
●全国住宅産業協会・・ビルダー系不動産会社
加盟している不動産会社は、レインズ不動産流通機構会員になっています
レインズは、媒介した不動産情報の登録だけでなく成約情報の登録も行わなくてはならないのですが、実際には成約登録数は少ないので成約情報を探すのは大変です
都合よく査定物件に類似した物件の売出情報・成約情報があれば良いですがない場合に取引事例比較法の比較事例に何を使うかによって査定額が変わります
業界4団体も使っている不動産流通センターの定める価格査定マニュアルというものがあるのですが、マニュアルですから誰が使っても同じ査定になりそうですが、比較事例にどの事例を使うかによって、更に建築知識・経験によっても査定額が違ってきます。
不動産一括査定の信憑性
数年前から不動産一括売却査定サイトが溢れています
当初は査定登録している不動産会社もそれほど多くはなかったのですが、近ごろは1件の査定に6~10社も査定する会社が集まっているので競争が激化しています
売主さんは高く売りたいので、高い査定書を持ってきた会社に売却依頼する傾向です
買取ではなく仲介なので、高い査定書を持ってきても売れる保証はありません
営業は売却委任が欲しいので、本来の査定書に手を加えるようになりました・・・えんぴつ舐めても、売れなければ意味ないんですけどね
本当の査定額を持っていったら、売主さんに嫌な顔されたことがありますが、その後に
他社で売りに出していたので、しばらく様子見してましたけど半年後に私の査定価格以下に売値を値下げしても売れてませんでしたね。
一括査定も査定依頼をした不動産会社からの営業が、しつこいので一括査定依頼も下火になってきました。
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