マンション価格の騰落率と住宅ローン金利の上下動との関係について
近年の不動産価格高騰で、大きな利益を得た方も多いと思いますが、
値上がりしたので、やっとローン全額返済できた、という方も多いのではないでしょうか。
バブル時に不動産購入
1985年(昭和60年)~1991年(平成3年)あたりが昭和平成の不動産バブル
と言われています。
私は、この年代に不動産業界に入ったばかりで
当時は景気が良すぎて、何がなんだかわからない事もありました。
いま思うと平成元年末には、不動産価格高騰も少し落ち着き始めて
平成3年には、完全にバブル崩壊となりました。
当然ながら、この時期に不動産を購入した方は
大きなダメージを受けました。
住替え(買替)なら、買うのも高かったかもしれませんが
売るのも高く売れたので同じかもしれませんが。
バブル後の不動産
実はバブル崩壊後も住宅・不動産はよく売れたんです。
私も、少しは一人前になり成績上位になってきて
毎月住宅が何軒も売れました。
平成5年頃の住宅は、バブル時よりは安いとはいえ、高いなぁと感じてました
当時は年収の5倍くらいまでが、住宅ローンで借りられる限度でしたので
皆さん頭金2割くらいは用意されてました。
現在の方が、年収に対する割合でいくと、多くの住宅ローンが借りられます。
年収の8倍から10倍くらい借りられます。
なぜかと言うと利息の違いです。
もう20年以上低金利ですが、借入の元金が毎月どんどん減っていきます。
平成5年頃は、住宅ローンの最長借入期間は30年で今より5年短い。
利息は、住宅金融公庫(現、住宅金融支援機構)
フラット35と言うとわかりやすいかもしれませんね。
当初固定金利4.2%で10年後にステップローンといって、利息が更に上がるのです。
今では信じられませんが、都市銀行の変動金利が6%前後だったので、
安かったんですね。
そして、横浜市の場合は、横浜市助成公社からも住宅ローンを借りることができて
利息4%で2,000万まで借りられたので、横浜市民は皆利用してましたね。
それまで、住宅ローンを借り換えするという考えがなかったのですが、
銀行が借り換えを推奨して、他行から住宅ローンを奪おうと競い始めたのです。
利息も低金利になって、2%台に落ち着いてましたから、
それまで住宅金融公庫や横浜市助成公社から固定金利で借りてた人は、
一斉に民間銀行の変動金利に移行しました。
民間銀行に借り換えしただけで、毎月の支払額が半減したのですから当然ですよね。
安定した収入と勤務先の人は、借り換えすればよいのですから。
しかし、借り換えできない方は、高い金利でそのまま払い続けなくてはなりません。
そんな平成6年に、新築マンションを購入された方の
マンションの売却を依頼されました。
住宅ローン残債表を見せてもらうと、残債額と現在の売却相場が同じなのです。
新築価格の約60%減くらいですが、住宅ローン完済となりそうです。
リノベーション人気で、新築信仰は薄れてきたという方もいますが、どうでしょうか。
平成15年頃に新築マンションを購入した方の大半が、
現在マンション売却すると、新築購入時より高く売れる可能性が高いです。
日本の住宅は世界からみると安いらしいですが、現在の不動産価格は少し高すぎるような気もします。
しかし、給与水準も低いですけど、金利も低いので、今は誰でも家を買える時代です。
不動産価格はどんどん上がった方が良いという人がいます
なぜなら、購入意欲が湧いて経済効果が上がると言います。
どちらがいいのでしょうか。
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