経営している会社のために自宅を売って住宅ローンを返済しなくてはならなくった事例
地形が旗竿地ですが土地面積70坪近くあり、新築後17年の建物で建物延床面積36坪です。
中古戸建を売却するには売りやすい築年数です。
ご自宅の不動産売却査定と売主さまの事情
横浜市南区の地元不動産会社ということで、売却査定のご依頼をいただきました。
査定に伺うと、弊社で3社目ということでした。
マンションと違い売出し成約事例に類似したものがないと
中古戸建の場合には不動産会社により結構バラつきがあることが多いものです。
現地査定をすると新築後15年経過していたので、室内の汚れや外壁のクラックなど目立ってきてました。
1部屋だけですが大型犬を飼育されていたので、フローリングがボロボロになっていたので減点。
後日、査定書を売主さまにお持ちすると何やら様子が・・・
高値売却よりも買取りをして欲しいということです。
当初高値売却を希望されていたので、事情をお聞きするとご自身で経営されている会社の都合で早期に売却して住宅ローンを返済しなければならないというのです。
急遽、方針転換して戸建買取りが得意な不動産会社30社をピックアップして
買取価格の提示をしてもらいました
売主様のご希望は住宅ローンの借入を全額返済したいということ。
売却に必要な経費は、抵当権抹消に掛かる司法書士手数料と弊社仲介手数料になります
これらは自己資金で支払うことができるというので
売却価格=住宅ローン全額返済になります。
不動産会社は買取した中古戸建はリフォームやリノベーションして再販売するわけですが
中古マンションと違い中古戸建は内装だけでなく外装工事も行わなくてはならないので
改修工事費が余計に掛かるため買取価格が低くなる傾向です。
ピックアップした不動産会社の買取価格最高額が3400万
売主様の住宅ローン残債が3800万
差額の400万が埋まりません...
まだ住宅ローンを延滞しているわけでもないので、任意売却になりません。
売主様のご希望は住宅ローン全額返済と売却後の建物の不具合などの責任を
負いたくない(瑕疵担保免責、契約不適合責任免責、建物設備不具合免責)こと
当初弊社仲介の売却査定額は、4400万からのスタートの予定でしたが
一般の方で戸建を探されている方からすれば3800万はかなり安く感じるはずです。
そうすれば全額返済も可能ではと考え売主様にこの提案をしたところ、ご了解をいただけました。
但し、弊社の条件として専任媒介契約を結ぶ事
建物をインスペクション(住宅診断)を実施する事
上記2点を条件としました。
一般の買主様からすれば、価格が安くても建物に不具合や欠陥があったのでは
とても買う気にはなれません。
ホームインスペクション
ホームインスペクション(住宅診断)とは、建築士や住宅診断士が第三者の中立的な立場で欠陥の有無や劣化状況、改善すべき箇所の指摘などを行うことです。
建物検査に合格すると建物瑕疵保険に加入することができます。
弊社では、売買価格3000万円以上の住宅かつ専任媒介契約を締結された売主様に
無料にてホームインスペクションを行っています。
費用は戸建で6~8万くらいが実費です
インスペクションの結果不具合があった場合には、修繕または交換することにより
建物瑕疵保険に加入することができますが任意です。
これらはお客様負担ですが、売主様・買主様どちらが負担してもよいので
瑕疵保険に加入することができます。
今回のインスペクションでは、外壁・屋根・小屋裏・床レベル・給排水・ベランダ・基礎・など約30カ所、A4サイズ20枚ほどの検査報告がありましたが、外壁のクラック(ひび割れ)・ベランダ防水などが指摘されました。
販売開始して1週間で売却
3950万円で売り出しましたが、予想通り3組のお客様よりお問合せ頂きまして
現地内覧して頂き、販売1週間で購入申込となりました。
うち2組は競い合うほどでしたが、インスペクション結果を提示して
リフォーム工事が必要なことをご理解いただき
必要なリフォーム工事を行えば瑕疵担保保険にも加入できることをご説明し
3900万にてご成約となりました。
これにて売主様は全額ローン返済でき、早期売却も叶いました。
ご購入いただいた買主様は外国籍の方で、外壁工事は建築業者に依頼されましたが
DIYが趣味とのことで、内装工事の大半は、ご自分でDIYされました
車4台分くらい置けそうな駐車スペースは家庭菜園に変貌
家主は変わりましたが、家も喜んでいると思います。
■売却事例
所在:横浜市南区平楽
交通:ブルーライン「阪東橋」駅徒歩20分
バス便有
土地面積:230㎡(約70坪)
建物面積:120㎡(約36坪)
築年;平成15年築
用途地域:第1種低層住居地域
建蔽率:50% 容積率:100%
土地権利:所有権
接道:4M 私道
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