
「30年間、家賃保証します」
「空室リスクがゼロになりますよ」
そんな甘い言葉に、つい安心して契約してしまった…という声をよく聞きます。
今回は、サブリース契約(家賃保証契約)について、その仕組みやメリット・デメリット、注意点を詳しく解説していきます。
✅ そもそも「サブリース契約」とは?
サブリースとは、不動産オーナー(貸主)が不動産管理会社(サブリース会社)と契約し、 その会社が物件を一括して借り上げ、入居者に転貸(又貸し)する仕組みです。
オーナーは入居者の有無にかかわらず、サブリース会社から一定の家賃を受け取れる、というのが大きな特徴です。

✅ サブリース契約のメリット
① 空室リスクを軽減できる
たとえ部屋が空いていても、サブリース会社からは一定の賃料が支払われるため、 収入がゼロになる心配がありません。
② 入居者対応を任せられる
クレームや家賃滞納、退去時の対応など、手間のかかる業務を一任できるため、 オーナーが物件の管理に関与しなくても済む点は大きなメリットです。
③ 初心者でも始めやすい
「初めての不動産投資で不安」という方にとって、管理業務をお任せできる安心感は大きいでしょう。

✅ サブリース契約のデメリットと注意点
① 「保証家賃」はずっと同じではない
契約当初は高めの家賃が設定されていても、 数年後に「家賃見直し(減額)」を求められることがあります。
しかも、その判断はサブリース会社側にあることが多く、 オーナーの希望で拒否することは難しい契約内容になっているケースも。
② 中途解約ができない、もしくは制限がある
サブリース契約には「解約不可期間」が設けられていることが多く、 たとえば10年・20年という長期にわたって縛られるケースも。
中途解約には違約金が発生したり、契約更新のタイミングでしか解約できなかったりと、 自由に経営判断ができなくなる点は要注意です。
③ 実際の家賃相場よりも安く設定されることが多い
サブリース会社が設定する家賃は、入居者から受け取る賃料よりも低くなるのが通常です。
つまり、オーナーが直接貸した場合に比べて、毎月の収入は少なくなることが一般的です。
④ 契約書の内容が複雑で不利な場合がある
サブリース契約書には「家賃の見直し条件」「修繕費負担の分担」「原状回復の範囲」など、 細かく設定されています。
読み飛ばして契約すると、「そんなつもりじゃなかった」ということになりかねません。

✅ 向いているのはこんな人
- 長期的に空室リスクを避けたい人
- 管理業務に手をかけたくない・不慣れな人
- 相続対策で安定収入を重視したい人
一方、収益性を重視し「自分で戦略を練りたい」「空室対策を工夫したい」という方には、 サブリースは不向きかもしれません。

まとめ:契約前に「本当に納得できる内容か」を冷静に判断
サブリース契約は、一見「安心・安全」に見えますが、 実際にはリスクや制限も多く、すべてのオーナーに適しているわけではありません。
・保証家賃の仕組み
・契約期間と解約条件
・家賃見直しのタイミング
・修繕や原状回復の負担区分
など、契約内容をしっかり確認し、 納得した上で契約することが何より重要です。
💡 不安な場合は、宅建士や不動産に詳しい専門家に相談してから判断しましょう。
🔜 次回予告|第9回「相続した実家、貸す?売る?どう決める?」
親から受け継いだ実家。思い出の詰まった場所だからこそ、手放すか活用するか悩む方も多いものです。
「しばらく空き家のままだけど、このままでいいの?」
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そんな迷いに向き合いながら、感情面と経済面のバランスをどうとるか?
次回は、実家の相続後に考えるべき判断ポイントをわかりやすく整理してお届けします。
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