📢 この記事について
この記事の情報は2026年9月時点のものです。法律・補助金制度などは変更される場合があります。
また、再建築やリフォームの可否は物件ごとに異なるため、個別の状況については不動産会社・建築士・行政窓口などにご確認ください。

「相続した実家が再建築不可だった」「価格が安い物件を見つけたけれど、再建築不可と書いてある」
このような場合、「リフォームすれば住み続けられるの?」「将来、売却できる?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
再建築不可物件は、一般的な物件より価格が低いことがある一方で、リフォームできる範囲や住宅ローン、将来の売却など、事前に確認しておきたいポイントがあります。
この記事では、横浜で再建築不可物件を購入・相続する前に知っておきたい注意点を、不動産会社の視点からわかりやすく解説します。
再建築不可物件とは?

再建築不可物件とは、簡単にいうと、現在建っている建物を解体したあと、原則として新しい建物を建てることができない土地のことです。
主な理由は、「接道条件を満たしていないこと」です。
建築物の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。
ただし、前面道路が狭いからといって、必ず再建築不可になるわけではありません。
横浜市内にも幅4m未満の道路はありますが、建築基準法上の道路として認められている場合には、セットバックなど一定の条件を満たすことで建築できるケースがあります。
また、建築基準法上の道路に接していない土地でも、一定の条件を満たし、認定や許可を受けることで建築できる場合があります。
そのため、
「道が狭いから再建築不可」
「古い家だから再建築不可」
と見た目だけで判断することはできません。
まずは、なぜその物件が再建築不可なのかを確認することが大切です。

再建築不可物件は、価格の安さだけを見ると魅力的に感じることがあります。
ただし、不動産は「買えるか」だけではなく、「将来どうするか」まで考えておくことが大切です。
購入を検討する場合は、リフォームできる範囲や将来の売却についても確認しておきましょう。
再建築不可物件でもリフォームはできる?

再建築不可物件だからといって、リフォームがまったくできないわけではありません。
クロスや床の張り替え、キッチン・浴室・トイレなどの設備交換といった一般的なリフォームであれば、行えるケースがあります。
比較的行いやすいリフォームの例
🔷 クロス・床などの内装工事
🔷 キッチン・浴室・トイレなどの設備交換
🔷 給湯器などの交換
🔷 建物を維持するための部分的な補修
🔷 建築確認を必要としない範囲でのリフォーム
一方で、柱や壁、梁、屋根など、建物の主要な構造部分に大きく手を加える工事は注意が必要です。
2025年4月の建築基準法改正により、2階建て住宅など一定規模以上の建物では、大規模な修繕・模様替えを行う場合に建築確認が必要となるケースが増えました。
そのため、
「再建築できないけれど、建て替えなければどんなリフォームでもできる」というわけではありません。
リフォームを検討するときは、希望する工事ができるかどうかを、工事を始める前に建築士や施工会社、必要に応じて行政へ確認しておくことが大切です。
スケルトンリフォームならできる?

再建築不可物件について調べていると、
「建て替えはできなくても、スケルトンリフォームなら新築のようにできるのでは?」
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
スケルトンリフォームとは、内装や設備を取り払い、建物の骨組みに近い状態まで戻して大規模に改修する方法です。
ただし、柱や壁、梁、屋根など、建物の主要な構造部分に大きく手を加える工事になる場合は注意が必要です。
主要構造部のいずれかについて過半を改修するなど、「大規模な修繕・模様替え」に該当する場合には、建築確認が必要になることがあります。
スケルトンリフォームで注意したいポイント
🔷 骨組みを残せば、必ず自由に工事できるわけではない
🔷 柱・壁・梁・屋根などに大きく手を加える場合は要注意
🔷 工事内容によっては建築確認が必要になる
🔷 再建築不可物件では、接道状況や建物の状態によって希望する工事ができない場合がある
| 工事のイメージ | 再建築不可物件での考え方 |
| 内装・設備を中心に交換 | 比較的行いやすい |
| 一部の壁や構造部分を変更 | 工事内容によって確認が必要 |
| 骨組みに近い状態まで解体して全面改修 | 建築確認が必要になる可能性が高い |
| 建物をほぼ造り直すような工事 | 実施できない場合がある |
そのため、
「建て替えはできないけれど、スケルトンリフォームなら何でもできる」というわけではありません。
再建築不可物件で大規模なリフォームを検討する場合は、「どこまで工事できる物件なのか」を事前に把握しておくことが重要です。
2025年4月の法改正で何が変わった?

2025年4月の建築基準法改正により、これまでよりも大規模なリフォームで建築確認が必要になるケースが増えました。
たとえば、2階建て以上の住宅や延べ面積200㎡を超える建物では、主要構造部に大きく手を加える「大規模な修繕・模様替え」を行う場合、建築確認が必要になります。
ただし、すべてのリフォームに建築確認が必要になったわけではありません。
2025年4月の法改正で知っておきたいこと
🔷 すべてのリフォームが建築確認の対象になったわけではない
🔷 内装や設備交換などは、これまでどおり行えるケースがある
🔷 2階建て住宅などの大規模な修繕・模様替えでは、建築確認が必要になる場合がある
🔷 再建築不可物件では、大掛かりなリフォームほど事前確認が重要
つまり、
「2025年から再建築不可物件のリフォームができなくなった」わけではありません。
一方で、大掛かりなリフォームを予定している場合は、以前よりも建築確認の要否に注意する必要があります。
| リフォームの例 | 建築確認の考え方 |
| クロス・床の張り替え | 原則として不要 |
| キッチン・浴室などの設備交換 | 原則として不要 |
| 部分的な修繕 | 工事内容によって確認 |
| 主要構造部に大きく手を加える工事 | 建築確認が必要になる場合あり |
| 大規模なスケルトンリフォーム | 特に事前確認が必要 |
再建築不可物件では、建物の規模や構造、接道状況、工事内容によって判断が異なります。
「どこまで直せるか」は物件ごとに違うということを覚えておきましょう。
横浜市の補助金は利用できる?

横浜市では、木造住宅の耐震改修などについて補助制度が設けられています。
たとえば、一定の条件を満たす木造住宅については、耐震診断や耐震改修工事の支援を受けられる場合があります。
ただし、再建築不可物件だから補助金を利用できる、あるいは利用できない、と一律に判断することはできません。
補助制度には、建物の築年数や構造、耐震性能、居住状況、工事内容など、それぞれ細かな条件があります。
補助金を検討するときの注意点
🔷 再建築不可物件でも、必ず対象外になるとは限らない
🔷 建物や工事内容によって対象になる制度が異なる
🔷 建築基準法への適合状況などが条件になる場合がある
🔷 工事契約や着工前に申請が必要な制度がある
🔷 年度によって制度内容や受付期間が変わることがある
横浜市の木造住宅耐震改修補助事業では、2026年度現在、一定の条件を満たす木造住宅の耐震改修工事費用の一部を補助しています。
対象となる建物や工事には細かな要件がありますので、利用を考えている場合は事前確認が必要です。
詳しい対象条件や申請方法については、横浜市の公式ページをご確認ください。
| 確認したいこと | 主な内容 |
| 建物 | 築年数・構造・耐震性能など |
| 利用する人 | 所有者・居住状況など |
| 工事 | 補助対象となる工事か |
| 建物の状況 | 建築基準法などの要件を満たしているか |
| 申請時期 | 契約・着工前の申請が必要か |
また、高齢者や障害のある方が自宅で生活を続けるための住宅改造について、横浜市の助成制度を利用できる場合もあります。
補助金を利用したい場合は、「リフォームしてから探す」のではなく、工事内容を決める前に利用できる制度がないか確認しておくことがポイントです。

再建築不可物件は買わない方がいい?

「再建築不可物件は、やめた方がいいのでしょうか?」
よくある疑問ですが、一概に「買ってはいけない」とは言えません。
価格や立地、建物の状態、購入する目的によっては、選択肢になることもあります。
ただし、一般的な物件より確認しておきたいことが多いため、「安いから」という理由だけで購入するのはおすすめできません。
購入前に確認したい5つのポイント
🔷 ① なぜ再建築不可なのか
前面道路や接道状況など、再建築できない理由を確認する
🔷 ② 希望するリフォームができるか
購入後ではなく、購入前に工事の可否を確認する
🔷 ③ 住宅ローンを利用できるか
再建築不可物件は担保評価が低くなりやすく、金融機関によっては取り扱いが難しい場合がある
🔷 ④ 将来売却できるか
一般的な物件より買い手が限られる可能性がある
🔷 ⑤ 将来どうするか
自分が住み終わったあと、売却・賃貸・相続のどれを考えるか整理しておく
特に注意したいのが、住宅ローンと将来の売却です。
再建築不可物件は、建て替えができないことなどから担保評価が低くなる傾向があり、一般的な住宅ローンでは取り扱いが難しい場合があります。
また、将来売却するときも、現金で購入できる人や再建築不可物件を理解している買主などに対象が限られることがあります。
| 検討しやすいケース | 慎重に考えたいケース |
| 現金での購入を考えている | 住宅ローンを前提としている |
| 現在の建物を活かして住みたい | 大規模なリフォームを予定している |
| 長く自己利用する予定 | 数年後の売却を前提にしている |
| 将来の活用方法まで考えている | 「安いから」という理由だけで購入する |
再建築不可物件では、購入するときの価格だけでなく、「将来どうするか」という出口まで考えておくことが大切です。
相続した再建築不可物件はどうすればいい?

相続の場合は、自分で選んで購入したわけではないため、
「実家を相続して調べてみたら、再建築不可だった」
ということもあります。
このような場合、すぐに解体したり、大規模なリフォームを始めたりする必要はありません。
まずは、現在の建物や土地の状況を確認し、どのような選択肢があるのか整理してみましょう。
相続したら最初に確認したいこと
🔷 現在の建物はそのまま利用できる状態か
🔷 修繕やリフォームにどのくらい費用がかかるか
🔷 賃貸として活用できる可能性があるか
🔷 現状のまま売却できるか
🔷 隣地所有者への売却など、ほかの選択肢があるか
特に注意したいのが、建物を先に解体してしまうことです。
再建築不可物件では、一度建物を取り壊すと、新しい建物を建てられなくなる可能性があります。
また、建物を解体すると、土地の固定資産税の負担が変わる場合もあります。
空き家を解体して更地にして売却する場合の注意点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
| 選択肢 | 確認したいポイント |
| そのまま利用する | 建物の安全性・修繕費 |
| リフォームして利用する | 希望する工事が可能か |
| 賃貸として活用する | 賃料・修繕費・需要 |
| 現状のまま売却する | 売却価格・買い手の範囲 |
| 解体する | 再建築の可否・税金への影響 |
そのため、古い建物だからといって、「とりあえず壊して更地にしよう」と先に決めないことが大切です。
売却・活用・リフォーム・解体のどれが適しているかを比較してから判断しましょう。
再建築不可物件でも売却できる?

再建築不可物件は、一般的な住宅より売却しにくくなる傾向があります。
ただし、「再建築不可だから売れない」というわけではありません。
土地の立地や形状、建物の状態、接道状況などによっては、買い手が見つかるケースもあります。
再建築不可物件の主な売却方法
🔷 現状のまま売却する
再建築不可であることを理解した買主や、不動産買取会社などへ売却する方法
🔷 建物を活かして売却する
必要な修繕を行い、居住用や収益物件として活用できる状態で売却する方法
🔷 隣地所有者へ相談する
隣地と一体になることで土地の使い勝手がよくなる場合、隣地所有者への売却が選択肢になることもある
| 売却方法 | 特徴 |
| 仲介で売却 | 買い手が見つかるまで時間がかかる場合がある |
| 買取会社へ売却 | 比較的早く売却しやすい一方、価格は低くなる傾向 |
| リフォーム後に売却 | 工事費と売却価格のバランスを確認する必要がある |
| 隣地所有者へ売却 | 土地の形状などによって有効な場合がある |
大切なのは、再建築不可という理由だけで「価値がない」と決めつけないことです。
一方で、一般的な物件とは売却方法や買い手の範囲が異なるため、最初から再建築不可物件の取り扱いを理解している不動産会社へ相談すると、選択肢を整理しやすくなります。
相続した不動産を売却する際の流れや注意点については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
よくある質問
-
再建築不可物件は、まったくリフォームできないのでしょうか?
-
いいえ。クロスや床の張り替え、キッチン・浴室などの設備交換をはじめ、行えるリフォームはあります。
ただし、柱や壁、梁など建物の主要な構造部分に大きく手を加える工事では、建築確認が必要になる場合があります。
-
2025年の法改正で、再建築不可物件のリフォームはできなくなったのですか?
-
すべてのリフォームができなくなったわけではありません。
2025年4月の建築基準法改正により、大規模な修繕・模様替えについて建築確認が必要になる建物の範囲が広がりました。
そのため、特に大掛かりなリフォームでは、これまで以上に事前確認が重要になっています。
-
再建築不可物件でも住宅ローンは利用できますか?
-
利用できる場合もありますが、一般的な物件より難しくなる傾向があります。
再建築不可物件は担保評価が低くなりやすく、金融機関によって取り扱いも異なります。購入を検討する際は、早めに資金計画を確認しておきましょう。
-
相続した古い家は、先に解体した方がいいですか?
-
再建築不可物件の場合は、解体を先に決めない方が安心です。
建物を取り壊すと、新しい建物を建てられなくなる可能性があります。また、固定資産税の負担が変わる場合もあります。
売却・活用・リフォームなど、ほかの選択肢と比較してから判断しましょう。
まとめ|再建築不可物件は「買う前・壊す前・直す前」の確認が大切

再建築不可物件は、一般的な住宅とは少し違った注意点があります。
ただし、
「再建築不可だからリフォームできない」
「再建築不可だから売れない」
というわけではありません。
現在の建物を活かして住み続けたり、必要なリフォームを行ったり、売却や賃貸を検討したりと、物件の状況によってさまざまな選択肢があります。
この記事のまとめ
🔷 再建築不可になる主な理由は、接道条件を満たしていないこと
🔷 内装や設備交換など、できるリフォームもある
🔷 大規模なリフォームは建築確認が必要になる場合がある
🔷 2025年4月の法改正後は、大掛かりな工事ほど事前確認が重要
🔷 補助金は制度ごとに条件が異なるため、工事前に確認する
🔷 購入するときは住宅ローンや将来の売却まで考えておく
🔷 相続した建物は、解体する前に活用・売却などの選択肢を比較する
再建築不可物件で特に避けたいのは、購入したあと、建物を壊したあと、リフォームを始めたあとに「知らなかった」と気づくことです。
「購入しても大丈夫だろうか」「相続した実家をどうすればいいのか」「リフォームと売却のどちらがよいのか」など迷ったときは、まず物件の状況を確認し、できること・できないことを整理してから判断しましょう。
横浜市内の再建築不可物件について、売却や活用方法でお悩みの場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
横浜で、夫婦で不動産会社を運営しています。
不動産コンサルティングマスター・
賃貸不動産経営管理士・FP1級在籍
不動産のことから資産運用のことまで
幅広くサポートしています。
「まだ何も決まっていない」
という段階でも大丈夫です。
お気軽にご相談ください
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