先日のブログで、横浜の空家を新しい形で活用できるマッチング制度について触れましたが
横浜市では、空家の活用や再生を促進するための補助金制度も設けているのをご存知ですか?

実家を相続したけど、誰も住む予定がない…
空き家を所有しているけど、管理が大変…
そんなお悩みを抱えている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

今回は、横浜市が空き家対策として行っている補助金制度について、詳しく解説いたします。
この制度を活用すれば、空き家のリフォームや解体費用を抑え、有効活用することができます。

空き家を放置しておくと、老朽化が進み、防災上の問題や景観を損ねる原因にもなりかねません。

補助金制度を賢く利用して、住みやすい街づくりに貢献しましょう!

ぜひ最後までお読みいただき、空き家問題解決のヒントにしてくださいね。

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空家を残したい・誰かに使ってもらいたい

 空家活用のマッチング

横浜市では空家と新たな活用をしたい人々を繋ぐ空家活用のマッチング制度を導入しました。
この制度は、空家を有効活用することで、地域社会の活性化や都市の再生を目指すことを目的としています。
こちらについては、少し前の「横浜市の空家を活かそう!マッチング制度で新たな可能性を」で紹介しているので是非ご覧ください!

 空家活用の専門家の派遣

横浜市では、空家の活用を促進するため空家活用の専門相談員派遣事業を行っています。

この事業では、空家の所有者や活用を検討している方に対して、専門家(宅地建物取引士や建築士など)を無料で派遣しています。
「地域活性化に貢献する施設」への活用を目的とした専門家によるアドバイスを、年度内で原則3回まで無料で受けることができます。

相談できる内容は…

 空家の所有者

 活用したい団体・事業者


空家の活用に悩んでいる方は、ぜひこの制度をご活用ください!

 空家の改修

横浜市では、空家の有効活用を促進するため空家の改修等補助金(地域貢献[簡易改修]型)を用意しています。
これは、地域に貢献する活動を行う団体が、空家を改修して地域活動の拠点とする施設(子育て支援施設、高齢者支援施設、コワーキングスペース等)設置の際に、空家の改修費用を補助する制度です。

この補助金を利用できるのは、NPO法人や地域団体などが、空家を子育て支援施設や地域交流スペースなどに改修する場合です。

補助金額は、改修費用の2分の1以内で、上限は100万円です。


補助対象となる経費…
 ①内外装改修工事
 ➁耐震シェルター設置工事、外構工事
 ③DIYを実施する際の建築材料費

ただし、補助金の交付には条件や審査がありますので、詳しくは横浜市のホームページをご確認ください。

空家を売りたい

空家が増えないようにするための特例措置として、空家の譲渡所得の3,000万円特別控除があります。

この制度は、相続した空家を売却した際に、一定の条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できるというものです。

例えば…
ご実家を相続したものの、誰も住む予定がない場合、この制度を利用することで税金を抑えることができます。

ただし、この制度にはいくつかの条件があります。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること
  • 相続開始の直前まで被相続人(亡くなった人)が住んでいたこと
  • 被相続人以外に居住者がいないこと
  • 相続または贈与によって取得した家屋であること
  • 相続時から譲渡時まで事業用や賃貸用に使用されていないこと
  • 売却代金が1億円以下であること

などなど。

これらの条件を満たしているか、ご自身の場合はどうなのか、一度専門家にご相談いただくことをお勧めします。
この制度を上手に活用して、空き家問題を解決しましょう!

 

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空家を解体・改善したい

横浜市では、空家を解体・改善したい所有者の方々を支援する様々な補助金制度が用意されています。
倒壊の恐れのある古い建築物を解体する場合や、燃えにくい建築物を建てる際に一部が補助されます。

これらの補助金を活用することで、空家の解体にかかる費用を抑え、よりスムーズに空家問題を解決することができます。

補助金制度の利用を検討される際は、まずご自身の空家が対象となるかどうか、どのような補助金が利用できるのかなどを確認してみましょう!

 住宅除却補助事業

この制度は、耐震性が不足する老朽化した木造住宅の解体費用を横浜市が補助するものです。

1.対象となる住宅

・昭和56年5月末日以前に建築確認を得て着工された2階建て以下の木造住宅
・市の耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満と判定された住宅
・「旧耐震の木造住宅の除却における容易な耐震診断表」で、倒壊の危険性があると判断された住宅
・市へ事前相談票を提出した結果、倒壊等の恐れがある空家と判断されたもの

2.補助金額
 除却工事費に対して、以下の費用のうち最も低い額が補助されます。

・20万円(課税世帯)・40万円(非課税世帯)
・対象建築物の延べ面積(㎡)×13,500円/㎡に1/3を乗じた額
対象建築物の除却工事に要する費用に1/3を乗じた額

※ 過去2年間課税されている者が1人もいない世帯のこと

【参考:住宅除却補助制度(横浜市のホームページ)

 建築物不燃化推進事業補助<エリア限定の解体・新築の補助金>

横浜市の建築物不燃化推進事業補助は、「燃えにくく、住みやすいまち」を目的とし、火災に強いまちづくりを推進するための制度です。
特に、火災の延焼リスクが高い地域(重点対策地域)において、老朽化した建築物の解体や、耐火性能の高い建築物の新築を支援します。

対象となるのは、横浜市内の特定のエリア(重点対策地域) で、主に以下の2つのケースです。

  1. 老朽建築物の解体
    • 昭和56年5月31日以前に建てられた建築物、または耐用年数を超過した建築物が対象
    • 最大150万円の補助
  2. 耐火性能の高い建築物の新築
    • 建築基準法で定める耐火建築物、準耐火建築物、または延焼防止建築物などの新築が対象
    • 最大150万円の補助

【参考:建築物不燃化推進事業補助(横浜市のホームページ) 】

 ブロック塀等改善事業

令和6年度の補助金交付申請の受付は、12月27日をもって終了しています。
来年度以降の補助制度は現在検討中のため、確定次第、HP等でお知らせされます。

平成30年6月の大阪府北部における地震で、ブロック塀の倒壊が原因で人命に関わる被害が発生しました。

このことを受け、横浜市では、地震時等のブロック塀の倒壊による被害を軽減するため、ブロック塀等改善事業という補助金制度を設けています。
この制度は、老朽化したブロック塀の撤去や改修にかかる費用の一部を補助するもので、市民の安全・安心な暮らしをサポートすることを目的としています。

1.補助制度の対象

 道路等に面する高さ1m以上のブロック塀等で、地震時に倒壊するおそれのあるもの

2.補助対象となる工事

 ▶ 除 却 道路等に面するブロック塀等を、原則全て除却する工事
 ▶ 新 設 ブロック塀等の除却とセットで行う、軽量なフェンス等又は生垣の新設工事

3.補助額

【 参考:ブロック塀等改善事業(横浜市のホームページ) 】

空家の跡地活用

横浜市では、地震火災対策として、空家跡地を活用した「身近なまちの防災施設整備事業」を行っています。
この事業は、地震による火災の危険性が高いエリアを対象に、土地所有者と自治会町内会、横浜市の三者で協定し、空家の解体と跡地を活用した防災施設(防災広場など)の整備を促進するものです。

老朽化した空家を解体し、空地を地域コミュニティの場とまちの防災性を高める空間(防災広場)として整備する自治会・町内会に対し、解体工事費と広場の整備費を補助するものです。

出典:まちの防災広場整備事例(中区本郷町3丁目地区)

1.補助金について

建物所有者に対して解体工事費が最大300万円、自治会町内会等に広場整備費が最大150万円、交付されます。

2.防災広場の土地所有者への優遇措置

防災広場の土地所有者は、土地を10年間無償で市に貸付することで、固定資産税が非課税となります。

【参考:身近なまちの防災施設整備事業補助(横浜市のホームページ) 】

まとめ

今回は、横浜市における空き家対策の現状と、それをサポートする様々な補助金制度についてご紹介しました。
空き家問題は、決して他人事ではありません。
住み慣れた街の風景を守り、より快適な暮らしを実現するためには、私たち一人ひとりの意識と行動が大切です。

この記事を通して、空き家対策への関心を深めていただけたら幸いです。
もし、ご自身やご近所の空家についてお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

一緒に、住みやすい街づくりを目指しましょう!