親が施設に入ったり、誰も住まなくなった実家を久しぶりに見に行くと、
「え?こんな状態になってるの…?」
と驚くことがあります。

ゴミが散乱していたり、足の踏み場がなかったり、
いわゆるゴミ屋敷の状態になってしまうケースは珍しくありません。

この記事では、

  • まず何を考えればいいか
  • 片付け費用の目安
  • 解体した方がいい場合
  • 片付ければ売れる場合
  • 放置のリスク

を「専門用語なし」でやさしく解説します。

【まず知っておきたい】ゴミ屋敷になった実家=解体とは限らない

ゴミが多い家を見ると、
「もう解体するしかないのでは…?」
と思いがちです。

でも実は、
大量のゴミがある状態だから解体、とは限りません。

大事なのは、
“建物そのものに価値が残っているか” です。

【まず知っておきたい】ゴミ屋敷になった実家=解体とは限らない

この3つを比べると、
解体するべきか、片付けて売るべきかが自然と見えてきます。

【いちばん気になる】片付けにかかる費用の目安

【いちばん気になる】片付けにかかる費用の目安

ゴミの量によって費用はだいぶ変わります。

ざっくりですが、横浜市内の相場は次の通りです。

状況状況の目安費用の目安
軽度(1部屋・床が見える)1部屋に散乱、ゴミの高さ〜20cm3〜10万円
中軽度(複数部屋に散乱)部屋数が広がる、20〜50cm15〜40万円
中度(全室・床が見えない)全室にゴミ、50〜80cm40〜80万円
重度(全室・大量堆積)悪臭・害虫、80cm以上80〜150万円以上

特に、
「長年のゴミが積み上がっている」
「腐敗・悪臭・害虫がある」
などの場合は、高額になりやすいです。

【こんな時は解体の方がよいかも?】判断ポイント

次のような場合、
片付けるよりも“解体”の方が総額が安くなることがあります。

✅ 建物がかなり傷んでいる

長期間放置された家の場合、湿気や害虫で家の傷みが進んでいることが多いです。
 ・床が腐っている
 ・壁がカビだらけ
 ・雨漏り
 ・シロアリ被害
このような状態だと、片付けても「住める家に戻すだけで高額」ということがよくあります。


✅ ゴミの量が多すぎて片付け費用が高額

片付け費用が50〜100万円以上になると、
解体した方が結果的に安いことがあります。
 ・ゴミが天井近くまで積み上がっている
 ・腐敗物が多く、専門清掃が必要
 ・臭いや害虫の処理が必須
 ・分別・搬出に時間と人員が大量に必要
こうなると「通常の片付け」では済まず、
特殊清掃・消臭作業・害虫駆除など追加費用が発生します。


✅ 土地として売った方が高く売れるエリア

横浜市・川崎市の駅近や住宅需要の高いエリアでは、古い家よりも 更地の方が買い手がつきやすい ことが多いです。
特に駅近や住宅需要が高い地域では、
 👉「古い建物つき」より
  「更地」にした方が売却価格が上がりやすい
という傾向があります。
土地の価値が高い場所ほど、解体して売った方が結果的に得 になることがあります。

【解体しなくても売れる】そのまま売却できるケースもある

最近は、
「大量のゴミがある状態のまま買い取ります」
という不動産会社も増えています。
周辺相場や物件の状態によっては、わざわざ片付けたり解体したりせずにそのまま売却できることもあります。

現状のまま買い取るケース

ゴミの片付けはもちろん、荷物の整理や立ち会いも不要。
鍵を郵送するだけで手続きが完了するケースもあります。
遠方に住んでいたり、仕事が忙しくて時間が取れない方にとっては、かなり負担が軽くなる売却方法です。
「片付け代が高くて手をつけられない」という方でも、費用をかけずに一気に解決できるのが大きなメリット。


✅ 建物にまだ価値がある場合

築浅(おおむね20〜30年程度)で、構造がしっかりしていれば、リフォームやリノベーションを前提に買い取ってもらえることがあります。
外観は荒れていても、躯体(骨組み)が無事なら十分に再利用できることも多いです。
実際、「ゴミを片付けたら普通の家だった」というケースは意外なほど多く、外からは判断できない“隠れた価値”があることも。

【要注意】放置すると損をするリスク

ゴミ屋敷状態の家をそのまま放置しておくと、
見た目以上に大きなリスクを抱えることになります。
「そのうち片付けよう」と思っていても、時間が経つほど問題は深刻になり、結果的に高額な出費につながるケースも少なくありません。

❌ 近隣トラブル
悪臭・害虫・ネズミの発生に加え、放火や自然発火などの火災リスクも高まります。
クレームや行政指導につながることもあり、放置が続くと「危険物件」と見なされる可能性もあります。

❌ 固定資産税が6倍になる可能性
状態が悪化して 倒壊の危険がある家 と判断されると、住宅用地の軽減措置(1/6)が外れると、固定資産税が大幅に上がることがあります。
放置期間が長いほど、毎年の負担が重くなる点は注意が必要です。

❌ 時間が経つほど状態が悪化し、費用が高くなる
湿気・カビ・害虫により劣化が進むと、修復では済まず 解体が必要 になるケースも。
その場合、片付け費用と解体費用の両方が発生し、結果的に大きな出費につながります。

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【まとめ】実家がゴミ屋敷でも“最適解”は人によって違う

実家がゴミ屋敷になっていると、どうすればよいのか分からず不安になりますよね。

でも、
ゴミ屋敷=解体一択ではありません。

判断するポイントは、次の3つです。

  • 家の傷み具合
  • 片付けにかかる費用
  • 土地としての価値

まずは、
片付け・解体・現状売却
この3つを比較するだけで、進むべき方向が見えやすくなります。