
横浜市内でも近年、「空き家の老朽化」に関するご相談が急増しています。
相続した実家をそのままにしている、将来使う予定がなく管理が行き届いていない――
こうした空き家は、時間の経過とともに確実に劣化し、倒壊や近隣トラブルの原因になりかねません。
「まだ建っているから大丈夫」
「誰も住んでいないだけ」
そう思われがちですが、空き家は人が住んでいない分、換気や補修がされず、想像以上のスピードで老朽化が進みます。
特に、遠方に住んでいて現地を確認できない方や、相続後そのままにしている方ほど、気づかないうちにリスクが進行しているケースは少なくありません。
本記事では、空き家の老朽化によるリスク、倒壊事例、行政の対応、解体費用の考え方、そしてお金がない場合の現実的な対策までを、横浜の不動産会社の視点で分かりやすく解説します。
空き家の老朽化がもたらす深刻な問題
空き家の老朽化で特に問題になるのが、建物の安全性です。屋根や外壁の劣化、雨漏りによる柱や梁の腐食、シロアリ被害などが進行すると、地震や台風をきっかけに倒壊する危険性が一気に高まります。
また、老朽化した空き家は景観の悪化だけでなく、不法侵入や放火のリスクも高めます。結果として、近隣住民から「倒壊しそうな家がある」と通報されるケースも少なくありません。

空き家倒壊の事例は他人事ではありません

全国各地で、老朽化した空き家が原因となる事故が実際に起きています。
強風で屋根材が飛散したり、外壁が道路に崩れ落ちたりする事例も報告されています。
こうした場合、建物の所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。
空き家であっても、管理責任は所有者にあるため、「知らなかった」「使っていなかった」は免責理由にはなりません。
実務上は、民法717条(工作物責任)に基づき、所有者の責任が問われるケースもあります。
工作物責任とは、建物や塀、看板などの「工作物」が、管理不十分や老朽化などの原因で壊れたり倒れたりし、他人にケガをさせたり物を壊した場合に生じる損害賠償責任のことです。
原則として、まず管理している人(占有者)が責任を負いますが、管理に落ち度がなかった場合でも、最終的には所有者が過失の有無に関係なく責任を負う(無過失責任)という点が大きな特徴です。

管理不全空き家:
→ このままだと危険になりそう。きちんと管理していない空き家
特定空き家:
→ すでに危険・迷惑な状態。行政が強く介入できる空き家
管理不全空き家は“予備軍”、特定空き家は“重症”と考えると理解しやすいです。
倒壊しそうな家は通報される?行政の対応とは

横浜市では、近隣住民などから通報が入ると、現地調査が行われます。
その結果、危険性が高いと判断されると「特定空き家」に指定され、行政から指導や勧告を受けることになります。
指導に従わず放置を続けると、最終的には行政代執行による強制解体が行われることもあります。
この場合でも、解体費用は所有者に請求されるため、早めの対応が重要です。
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| 管理不全空き家 | 特定空き家 | |
|---|---|---|
| ⚠️危険度 | 低~中 | 高 |
| ✅状態 | 管理不足 | 明確な悪影響 |
| ⚖️行政介入 | 指導・助言 | 命令・代執行 |
| 💰税優遇 | 原則維持 | 解除 |
| 🏷️位置づけ | 予備段階 | 最終段階 |

💡実務上のポイント
✅ 管理不全空き家の段階で対処するのが最重要
✅ 特定空き家に指定されると
→「税金・強制措置・近隣トラブル」のリスクが一気に上がる
✅ 売却・解体・活用(賃貸やマッチング制度)を早めに検討すると有利
空き家の解体費用は誰が払うのか

空き家解体費用は、原則として所有者負担です。
木造住宅の場合、一般的な目安は1坪あたり3〜5万円前後ですが、立地条件や建物の状態によって大きく変動します。
例えば、30坪の木造住宅であれば、おおよそ90万〜150万円前後が目安になります。
「行政が解体してくれるなら無料になる」と誤解されがちですが、実際には後日しっかりと請求されます。費用面の不安から放置することが、かえって大きな負担につながることもあります。
家の老朽化が進んでもお金がない場合の対策

「解体したいが、お金がない」というご相談は非常に多いです。
しかし、必ずしも自己資金で解体する必要はありません。
例えば、
- 自治体の解体補助金を活用する
- 解体を前提に土地として売却する
- 解体費用を不動産会社が負担する買取を利用する
といった選択肢があります。状況によっては、解体せずに空き家のまま売却できるケースもあります。
具体的な補助金制度や、横浜での解体・売却事例については、以下の記事👇も参考になります。
空き家を解体しない理由は決して珍しくありません
空き家を解体しない理由として、「思い出がある」「判断を先延ばしにしている」「相続人同士で話がまとまらない」など、誰にでも起こり得る事情をよく耳にします。
放置が問題なのではなく、正しい情報に触れないまま時間が経ってしまうことが最大のリスクです。
こうした事情がある中で、重要なのは「放置するかどうか」ではなく、「今できる対策を知っているかどうか」です。

空き家の老朽化に対する現実的な対策方法

空き家の老朽化対策には、以下のような方法があります。
- 定期的な管理や簡易修繕で倒壊リスクを下げる
- 賃貸や活用を検討する
- 早めに売却や買取を相談する
- 解体して土地として活用する
どの方法が最適かは、建物の老朽度合いだけでなく、立地や法的条件によって大きく変わります。
横浜の空き家は地域特性を踏まえた判断が重要
横浜市内は、坂道や狭小道路、再建築不可など、エリア特有の条件が多く存在します。そのため、全国共通の情報だけで判断するのは危険です。
そのため、横浜の空き家については、地域事情に詳しい不動産会社へ早めに相談することが、結果的に負担やリスクを減らす近道になります。

まとめ|空き家の老朽化は放置せず、早めの行動を
空き家の老朽化は、倒壊リスクや行政指導、想定外の費用負担につながる可能性があります。一方で、早めに動けば売却や買取など、負担を軽減できる選択肢も広がります。
「売るべきか」「解体すべきか」「まだ持つべきか」――
方向性を決めるだけでも、早めに専門家へ相談する価値があります。
「この空き家、どうしたらいいのだろう」と感じたら、それが行動のタイミングです。
横浜で空き家にお悩みの方は、ぜひ一度、専門家に相談してみてください。
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