
高齢になると骨密度の低下により、腰椎圧迫骨折が起こりやすくなります。
治療では腰を固定するためにコルセット(治療用装具)を作ることがあります。
私の母も脊柱管狭窄症と腰椎圧迫骨折になり、コルセットを作成しました。
ただし装具は、保険証を提示していても一度全額を自己負担するケースが一般的です。
しかし医師の指示で作成した装具であれば、後期高齢者医療制度の「療養費」制度で払い戻しを受けられる場合があります。
母の場合は、支払った金額の約9割が戻ってきました。
同じような状況の方の参考になればと思い、今回の申請の流れをまとめてみました。
腰椎圧迫骨折はなぜ高齢者に多いのか

腰椎圧迫骨折は、骨粗しょう症が進んだ高齢者に多い骨折です。
年齢を重ねると骨密度が低下し、骨がもろくなります。
そのため、転倒や尻もちなどの衝撃で骨折することがあります。
場合によっては
🔷重い物を持った
🔷体をひねった
🔷軽くつまずいた
といった、日常のちょっとした動作がきっかけになることもあります。
腰椎圧迫骨折になると腰に強い痛みが出ることが多く、骨が安定するまでコルセットで腰を固定する治療が行われることがあります。
治療用装具(コルセット)は払い戻しの対象になる
脊柱管狭窄症の術後や腰椎圧迫骨折の治療では、腰を安定させるためにコルセットを作ることがあります。
このような装具は、医師が治療上必要と判断した場合、後期高齢者医療制度の療養費支給の対象になる場合があります。
この手続きは、一般に療養費支給申請と呼ばれます。
ただし装具を作る際には、保険証を提示していても病院の窓口では一度全額を支払う必要があります。
その後、自治体へ申請し審査が行われたうえで払い戻しが行われる仕組みです。

📌 ポイント
医師の指示で作成した装具は、療養費として払い戻しを受けられる場合があります。
コルセットの費用

治療用装具は既製品ではなく、患者の体に合わせて作る装具です。
そのため費用も比較的高額になります。
母の場合は次の通りでした。
【コルセット費用】
■ 1つ目のコルセット
約45,000円
■ 2つ目のコルセット
約60,000円
合計すると10万円以上になります。
しかし申請の結果、支払った金額の約9割が支給されました。
ただし支給額は、加入している医療保険の自己負担割合(1割〜3割)によって異なります。
装具は一度全額支払いますが、制度を利用することで自己負担を抑えられる可能性があります。
腰椎圧迫骨折のコルセットはどのくらいの期間つける?
腰椎圧迫骨折の治療では、骨が安定するまでコルセットで腰を固定する治療が行われます。
一般的には、1〜3か月程度装着することが多いようです。
ただし装着期間は
・骨折の程度
・保存療法か手術か
・骨の回復状況
などによって変わります。
コルセットは患者ごとに作る装具のため費用も高くなることがあります。
そのため医師の指示で作成した場合は、療養費制度の対象になるか確認しておくと安心です。
同じ年に2つのコルセットを作ることになった経緯
母は腰椎圧迫骨折と診断され、まずは保存療法で治療を進めることになりました。
腰を安定させるためコルセットを作成しましたが、その矢先に自宅で転倒してしまいました。
症状が悪化し、手術を行うことになりました。
そのため
🔷保存療法のためのコルセット
🔷手術後のコルセット
令和6年11月と12月という短い期間に2つのコルセットを作成しました。
申請時には
「同じ年に複数作成している場合は、どちらか一つのみ支給となる可能性があります」
という説明を受けました。
しかし結果としては2つ分とも支給されました。

📌 ポイント
医療上必要と判断されれば、複数の装具が認められることもあるようです。
支給までの期間
装具の払い戻しは、申請してすぐ振り込まれるわけではありません。
申請後は審査が行われます。
具体的には
✅医師の指示による装具か
✅治療上必要な装具か
などが確認されます。
場合によっては病院への照会が行われることもあります。
一般的には、申請から支給までは2~4か月程度が目安といわれています。
ただし今回の場合は、手術を行った病院からの回答に時間がかかったようで、支給までにかなり時間がかかりました。
そのため、あまりに時間がかかっている場合は、一度窓口へ電話で確認してみてもよいと思います。

📌 申請期限は支払った日の翌日から2年以内です。
「もう遅いかも…」と思っている場合でも、期限内であれば申請できる可能性があります。
申請した場所
今回の申請は、横浜市の後期高齢者医療の窓口で行いました。
自治体で申請すると審査が行われ、支給が決定すると指定口座へ振り込まれます。
なお、母は当時まだ体調が十分に回復していなかったため、私が代理で申請に行きました。
事前に調べたところ、代理申請の場合は委任状が必要と書かれていることもあり、念のため委任状を用意して行きました。
しかし実際には、本人確認書類と印鑑があれば手続きが可能でした。
ただし、自治体によっては委任状が必要な場合もあるようです。
そのため、代理で申請する場合は、事前に窓口へ電話で確認しておくと安心だと思います。
申請に必要な書類

後期高齢者医療制度で治療用装具の払い戻しを申請する際には、主に次の書類が必要です。
| 基本書類 |
| ・本人確認書類 |
| ・被保険者番号が分かるもの |
| ・治療用装具製作指示装着証明書 |
| ・領収書 |
| ・明細書 |
特に重要なのが治療用装具製作指示装着証明書です。
これは医師が装具の必要性を証明する書類になります。
私の場合は、コルセットを製作してくれた装具会社が手続きをしてくださり、この書類も一緒に用意してくださいました。

📌 【注意】領収書は原本提出が必要な場合があります
療養費の申請では、領収書の原本提出が求められることが多いようです。
医療費控除でも領収書を使う予定がある場合は、提出前にコピーを取って保管しておくと安心です。
状況によって追加で必要になる書類
申請内容によっては、追加書類が必要になる場合があります。
例えば
・被保険者以外の口座を指定する場合 → 被保険者の印鑑
・成年後見人がいる場合 → 登記事項証明書
装具の種類によっては
・靴型装具 → 装具写真
・弾性着衣 → 装着指示書
などが求められる場合もあります。
自治体によって必要書類が異なる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
治療用装具は医療費控除の対象になることも
治療用装具の費用は、条件によって医療費控除の対象になる場合があります。
ただし今回のように療養費として払い戻しを受けた場合は、実際に自己負担した金額が医療費控除の対象になります。
医療費が多くかかった年は、医療費控除を確認しておくとよいと思います。
マイナポータルを利用した医療費控除については、こちらの記事でもまとめています。
まとめ

腰椎圧迫骨折などで作成するコルセットは、療養費制度で払い戻しの対象になる場合があります。
装具は数万円かかることもあり、制度を知っているかどうかで自己負担は大きく変わります。
今回のように
・短期間でコルセットを複数作成した場合
・家族が代理で申請する場合
など、実際の手続きでは迷うことも多いと感じました。
高齢の家族の医療では、分からない手続きも少なくありません。
同じような状況の方の参考になれば幸いです。
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